副業容認への対応Ⅱ ~大手企業や日本で初めて福山市で兼業・副業者募集~

数年前は、「マイナンバーで副業が会社に発覚してしまう。」という問題が世間を賑わせていましたが、その時々で時代は変わるものです。

近年は逆に、前回取り上げた様に兼業・副業が注目され始めています。

今回はこの「兼業・副業」について、少し詳しく見ていこうと思います。

そもそも兼業や副業が禁止されたのは、終身雇用が常識とされていた時代に、

・疲労が蓄積して本業に影響が出ては困る

・本業と競業するような副業を営なまれてしまう

・本業の信頼を損なうような副業を行われてはいけない

・企業の情報漏えいリスクが高まる

こういった危険性を減らすために企業側、経営者達がとってきた対策であったと言えます。

 

しかし、法律上の問題ではなく時代の流れと、政府の「働き方改革」から、ロート製薬など大手の企業でも既成概念を打ち破り兼業・副業制度の導入が始まりました。

「社外チャレンジワーク」「社内ダブルジョブ」と命名され、土・日・祝・終業後に収入を伴った仕事に就業すること、若しくは一つの部署にとどまらず複数の部門・部署を担当して、会社の枠を超えて社会貢献したり自分を磨くための働き方ができるようにと社員のアイデアから生まれた様です。

また、こちらも先日ニュース番組で大きく取り上げられていましたが、ここ広島の福山市において日本で初めて、兼業・副業者に限定した人材募集が行われました。

これまで地方で官民を問わずUターンやIターン人材を活性化に活用しようとしてきましたが、転職や移住を伴うためハードルが高かったことを受け、今回福山市が行った募集では週一日の勤務での募集となったため、全国各地からの応募がありました。

今後、これらの取組みが功を奏すかはまだ始まったばかりで不明ですが、これからの動向が気になります。

 

中小企業庁の調査によると、兼業・副業を認めていない企業は約85%と実際企業側の動きはこれからといえます。今後の動向に気を付けながら、就業規則改定や兼業・副業等に対応した契約書など会社に合ったものを整えていかれると良いでしょう。助成金の活用が可能なケースもございますので、お気軽にご相談くださいませ。

 

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